最近の栄養学は昔の栄養学とは随分進化し、
今迄常識とされていたことが覆されることもしばしばです。
糖尿病でもカロリーを減らすのが一番大切とされていましたが、
カロリーを減らすより栄養のバランスを考えるのが大事だと
言われるようになっています。
最近は油についても色々な情報がありますね。
身体にとって必要な油は?
油の摂りすぎは動脈硬化になる恐れがあると思われていますが、
最近では油にも良い油と良くない油が存在することが分かっています。
油に含まれる脂肪酸はそれぞれ油によって違っていて
植物の脂に含まれるリノール酸やオレイン酸、お肉に含まれる
ステアリン酸やアラキドン酸、主に乳製品に含まれるパルミチン酸など
たくさん存在します。
その中でも普段の食事で十分でそれ以上は摂取しない方が良いものが
殆どですが、意識的に摂った方が良い脂肪酸があります。
一つは「オメガ3(n-3系)脂肪酸」
二つ目は「中鎖脂肪酸」です。
・「オメガ3(n-3系)脂肪酸」⇒魚に含まれるEPA・DHA、エゴマ油や亜麻仁油に含まれる
α-リノレン酸など
・「中鎖脂肪酸」⇒ココナッツ油やパーム核油
「中鎖脂肪酸」は特に最近注目を浴びています。
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ココナツオイル(中鎖脂肪酸)のポイントは
・「中鎖脂肪酸」は脂肪として蓄積されにくいので胃もたれを起こしにくく、
食が細い高齢者の低栄養対策に最適な油
・アルツハイマー病の予防や改善に働く可能性がある
脳のエネルギー源はブドウ糖ですが、高齢になると
脳でブドウ糖をうまく利用できなくなり、アルツハイマー病になると
それが特に酷くなってきます。
そんな状態の時身体の内部ではブドウ糖の代替エネルギーとして「ケトン体」が
活用されるのです。
中鎖脂肪酸はこのケトン体を多く産生するため、
健全な脳を保つことに役立つことがわかってきました。
またケトン体はブドウ糖とは異なり、がん細胞がエネルギーとして
活用されないため、がん細胞の増殖を手伝わない点も評価されています。
又酸化に強いので、揚げ油として繰り返し使用できとても経済的です。
但し低温では固まるのでドレッシングなど低温料理には不向きです。
そんな訳でココナツオイルは若い方から、お年寄りまでに必要な油なのです。